悪い姿勢とはどんな姿勢か想像できますか?今回は椅子に座っている時の姿勢について紹介します。
まず普段椅子に座っている時の姿勢を想像してみてください。ほとんどの人が背中を丸め、猫背(円背)になっています。しばらく一定の姿勢のままで座っていると腰の筋肉は疲れて緩んできます。すると身体が椅子に沈み、猫背になります。猫背の姿勢で長時間座り続けると、靭帯が引き伸ばされて痛みが生じます。猫背が習慣になると椎間板の歪みを引き起こし、座っていなくても痛みを感じるようになります。事務仕事をしている人は1日中背中を丸めて座っている人が多い為、腰痛になりやすくなります。
猫背になると、人間が成長していく段階で徐々に出来上がった脊柱の生理的彎曲が崩れていきます。脊柱は本来、前額面(正面)から見ると垂直ですが、矢状面(横)から見ると頸椎は前彎、胸椎は後彎、腰椎は前彎し、S状彎曲を作っています。これを生理的彎曲と言い、猫背は胸椎後彎が増強されたものこれによって代償としてバランスを取ろうと頸椎前彎の増強と腰椎前彎の減少が起こり、腰痛につながります。
腰痛の原因として日常生活での姿勢も大きく関与していて、腰に負担のかかる姿勢を続けると腰痛が引き起こされることがあります。これは悪い姿勢で長時間座る・寝る、長時間中腰姿勢でいる、無理な姿勢で重いものを持ち上げるなどが当てはまります。この時の腰は丸まり、腰椎前彎がなくなっています。腰椎前彎のない悪い姿勢を長時間続けた結果、脊柱の生理的彎曲がなくなります。そしてまっすぐな腰椎によって慢性的な腰痛へとつながっていきます。
座った時の猫背姿勢を矯正する方法として座った時の腰椎前彎の感覚を覚えることがまず第1です。背すじをピンと伸ばすようにして腰を反らし、胸を張ると良いでしょう。1度歪んでしまった関節を戻す際に無理に戻そうとすると関節周囲の緊張が強くなり、腰痛を悪化させてしまうことがあるので気を付けましょう。
腰椎前彎の感覚を覚えたら、椅子に座って…
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| ①背中の力を抜いた猫背の姿勢を取る |
②過度に腰椎前彎を強調した姿勢を取る(上半身を引き上げるように10~15秒間保持する) |
①と②の動きを繰り返し行います。1セットを10~15回とし、1日3セット行います。姿勢が原因で痛みが生じたときにも行います。
正しい姿勢を獲得するには時間がかかりますが、姿勢が良くなれば悪い姿勢によって生じていた腰の痛みは軽減されます。気を付けて欲しいことは常に腰椎前彎を強調した姿勢を取っていると痛みが生じる場合もあります。普段は強調姿勢より少し緩めた姿勢で椅子に座りましょう。
姿勢による腰痛は日頃の心掛けによって改善されます。まずは自分の座っている時の姿勢を確認して正しい姿勢へ近づけてみてください。
H24.1.17リハビリ科
理学療法士 宮澤 美里