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内科 >> 野村 祐二

熱中症

 皆様、こんにちは。南大沢メディカルプラザ内科副院長の野村祐二です。
 今年の夏は、政府から、企業、個人家庭とも15%の節電努力をするよう指導がありました。 既に取り組んでおられる方も多いかと思います。南大沢メディカルプラザでも外来待合室の照明を 半分程度に落としています。一方で6月に早くも真夏日や猛暑日を記録するなど、今年は暑い夏に なりそうです。

 では、最初に、今日からできる節電への取り組みについて述べます。  まず初めにすだれや遮光カーテンを利用して、窓からの日差しを和らげます。エアコンの温度は 28度に設定しましょう。 無理のない範囲でエアコンを消して扇風機を使うことも節電につながります。次に日中は照明を消 しましょう。夜間もできるだけ消したり、明るさを落とすことも効果的です。そして冷蔵庫の設定 は強から中に変えましょう。テレビは省エネモードがあれば利用し、画面の輝度は下げ、必要な時 以外は積極的に消しましょう。ジャー炊飯器は早朝にタイマー機能で1日分のご飯をまとめ炊きし、 冷蔵庫に保存しておきます。最後に、待機電力ももったいないので、本体の主電源を切ったり、長 時間使わない機器はコンセントからプラグを抜いておきましょう。

 家庭で電力使用量を把握する最も簡単な方法は、ノートに書き留めることです。皆さんも早速やっ てみてはいかがでしょうか。次第に請求書が待ち遠しくなり、「来月はどうやって無駄を省くか」 と考えるようになる、と読売新聞に紹介されていました。  次に熱中症について述べます。熱中症とは、高温環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れた り、体内の調節機能が破綻するなどして、発症する障害の総称です。最初は、立ちくらみや筋肉の こむら返りといった軽い症状から始まりますが、悪化すると身体がぐったりしたり、力が入らない といった症状が出現します。さらに重症化すると意識障害やけいれんがおこり、危険な状態になり ます。予防にはこまめな水分補給、日傘や帽子で暑さを避ける、吸汗・速乾素材など服装の工夫を する、急に暑くなる日には特に注意する、暑さに備えた体作りをする、などが有用です。


2011.07.20 野村 祐二


健診を受けましょう

 皆様、こんにちは。風薫る5月です。毎日健康でお仕事、家事、学業に励んでいらっしゃいますか。 何をするにも心と身体が健全であることが前提となります。

『南大沢メディカルプラザ』では、地域住民の方々の健康維持に役立てていただくために、健診 センターを併設しています。必要項目のみの簡単な健診から、多様なオプションも可能な人間ドッ クまで、様々なニーズにお応えできるように多彩なコースを設定しております。健診をきっかけに、 高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、メタボリック症候群などが見つかる場合も少なくありま せん。まれに健診がきっかけでがんが見つかる方もいらっしゃいます。健診は自分や大切な家族へ の投資です。

 何も異常が見つからないのが一番良いのですが、たとえ何か異常が見つかったとしても、健診を 受けたから発見できたわけですから、ぜひ前向きに考えていただき、生活習慣の改善や運動を心が けるきっかけにしていただければ、健診が大いに役立ったことになります。

 震災や原発事故の影響で、世の中全体が何となく不穏な状態です。最近外来診療をしております と、動悸がしたり、いつも揺れている感じがする、と不安を訴えられる方が増えています。せめて自 分が健康であることは確認して安心しておきたいものです。あなたも自分への投資だと思って、年 に1回は健診を受けてみませんか。きっと何かのお役に立てると思います。


2011.05.19 野村 祐二


 

 日本でも糖尿病患者さんが増え続けており、近い将来、一千万人を突破する勢いです。日本人はBMI30以上の肥満はまだ少ないですが、BMI25~30の「小太り」肥満が5人に1人いると考えられます。

 前回メタボリックドミノについて解説しましたが、生活習慣の乱れ、運動不足、脂肪の取りすぎ、過度の飲酒など、様々な原因から内臓脂肪が蓄積し、肝臓や筋肉に脂肪がつきますと、インスリン抵抗性というインスリンが効きにくい状態が発生します。その結果、食後の血糖値が高くなり、さらに肥満が進むという悪循環も重なって糖尿病へと進んでいきます。家系に糖尿病の患者さんがいる場合、健常人に比べてインスリンが分泌されるタイミングが遅れやすいことが知られており、食後高血糖から糖尿病へと移行していく可能性があるため注意が必要です。やや誇張していうと、ちょっと太っただけで糖尿病になってしまう可能性があるわけです。

 患者さんの中には、未だに甘いものを食べ過ぎなければ糖尿病にならないと誤解されている方がいらっしゃいますが、揚げ物を食べすぎても、米飯やパンを食べすぎても、糖尿病になる可能性はあります。運動を続けていただくこともとても大切です。週3~4回、1日30~60分を目安に歩いてください。もちろん趣味でスポーツをされるのもよいです。忙しくて時間が取れないとおっしゃる方は、仕事中を含めて生活の中で7,000~8,000歩を目標に歩いてください。

 糖尿病で最も起こりやすい合併症は細小血管障害といって、網膜症、腎症、主に下肢の神経障害が起こってきます。これは血糖値の高い状態が続くと、目や腎臓、手足などの細い血管がもろくなり、障害が起こるわけです。さあ、あなたも明日から生活習慣の改善と運動で糖尿病の発症を予防しましょう。

2007.10.18 野村 祐二






 

『もしもししんぶん』の読者の皆様は、ドミノ倒しはご存知でしょうか。最初のドミノが倒れると、それがきっかけとなり、すべてのドミノが倒れてしまいます。

 生活習慣の乱れを最初のドミノ、肥満を次のドミノと考え、生活習慣病が原因となり、次から次へドミノ倒しのように病気が進行し、最終的に脳卒中や心臓病、腎不全へ移行するという考え方が提唱されています。この中でメタボリック症候群を構成する高血圧、高脂血症などの生活習慣病が重要なドミノとなり、これらのドミノが倒れると次のドミノである糖尿病や動脈硬化へと進行してしまうのが、メタボリックドミノという概念です。

 最近、夕食が遅く、ビールが増え、運動不足も重なって太ってきた方はいませんか。生活習慣の乱れ、肥満という最初のドミノが倒れてしまうと、インスリン抵抗性といって血糖を下げるインスリンが筋肉や肝臓で効きにくい状態となり、その結果、食後高血糖、高脂血症、高血圧が次々に起こり、メタボリック症候群となります。メタボリック症候群は早期の糖尿病という考えもあります。

 食事の見直し、適切な運動、禁煙、内服治療などの対応策を取らないと、糖尿病や動脈硬化が発生してしまいます。糖尿病は、脳卒中や心筋梗塞を起こさずに長生きするという健康寿命を約15年短くすることがわかっています。どこかでドミノが倒れないように楔(くさび)を打ち込む必要があります。生活習慣を是正し、肥満があれば減量する努力をしてください。

 食後高血糖、高血圧、高脂血症については医師の指導を受けてください。糖尿病や動脈硬化の発症、進展を如何に予防するかが、健康で長生きするためには最も重要と考えられます。次回は糖尿病についてお話しします。

2007.9.20 野村 祐二






 

 検診で、悪玉コレステロールが高い、あるいは善玉コレステロールが低いと言われたことはありませんか。また中性脂肪が高い、糖尿病(予備軍も含め)と言われた方はいませんか。これらはすべて、動脈硬化の危険因子であり、放っておくと徐々に動脈硬化が進む危険性があります。喫煙、高血圧、肥満も動脈硬化の危険因子です。該当する方は一度動脈硬化の検査をしてみませんか。

 PWVという検査法があります。これは、脈波伝播速度あるいは四肢脈波と呼ばれており、四肢に電極をつけて行う簡単な検査です。心臓の拍動が血管を伝わる速さをみるもので、硬い血管は早く伝わり、しなやかな血管はゆっくり伝わります。柔らかい砂の上を全力で走ることを考えてみてください。ゆっくりしか走れないことがわかります。

 その他、足の血管で血圧を測ることにより、両下肢の血管が詰まっていないかどうかもわかります。血管のしなやかさが数字で表されますので、半年に一度検査を受けていただければ、動脈硬化が進んでいるか、あるいは現状維持できているかをチェックすることが可能です。

 その他の動脈硬化の検査としては、頸動脈エコーと尿中アルブミン測定があります。頸動脈エコーでは、血管の内側の膜の厚さを測ることにより、動脈硬化の有無を判断します。尿中アルブミンを測定することにより、腎臓の動脈硬化の有無を判定する材料になります。タンパクが出ている場合はすでに動脈硬化がある程度進んでいると考えられます。尿中アルブミンが正常より増えている時期に、適切な治療をすれば腎動脈硬化を早期に予防できる可能性があります。動脈硬化が心配な方は一度御相談ください。

2007.8.23 野村 祐二


野村祐二
野村 祐二 副院長
内科
日本外科学会専門医
日本医師会認定産業医
南大沢メディカルプラザ