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■ 夜間頻尿
―寝てからトイレに起きませんか?―
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夜寝てからトイレに目が覚める、なんてことはありませんか?通常、人間は就寝すると朝まで起きないのが常であります。しかし、男性も女性も加齢とともに夜起きるようになる事が多いようです。これを夜間頻尿といいます。原因はさまざまで、何かひとつの事が原因というより、いくつかの事が重なり合っている事が多いようです。男女でも微妙に異なります。
[女性の場合多い原因
]
・過活動膀胱
男性の場合は前立腺肥大症に伴うものが最も多いようでが、女性の場合は骨盤底筋が年齢とともに弱くなることが原因であったりしますが、多くは原因が特定できません。症状としては昼間の頻尿(8回以上)、夜間頻尿(1回以上)のほかに急にトイレに行きたくなり我慢できない感じ(尿意切迫感)や間に合わなくて漏らしそうになる(切迫性尿失禁)などです。
[男性の場合多い原因 ]
・前立腺肥大症
女性と同じく過活動膀胱の症状が出ますが、男性の場合は前立腺肥大症が主な原因です。男性の約半数以上で加齢に伴い肥大する傾向があるといわれています。排尿の回数が増える、夜トイレにおきる、排尿が我慢できない、排尿の勢いが弱い、尿が残った感じがする尿の切れが悪いなどの症状が出ます。
[その他男女共通な原因
]
いろいろな病気やそれぞれの方の生活環境、生活習慣のよって夜間頻尿は起きます。
・ 心臓病、腎臓病
・ 多飲多尿、就寝時間
・ 睡眠が浅い(睡眠障害)、睡眠時無呼吸症候群
・ 糖尿病、高血圧など
いずれにしても、あきらめないで改善できるところから改めていく事が肝要です。主治医と良く相談し、良くならなければ専門医を受診しましょう。 |
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一、尿路感染症は
女性に多い
女性は男性に比べ、膀胱の位置が下にあります。そのため尿道が男性より短く、3〜4cmしかありません。そのかわり尿道が太く、入り口が肛門に近い位置にあります。このように、女性は外からの細菌が侵入しやすい構造になっています。
二、原因菌の多くは
大腸菌
普通は多少の細菌が侵入しても、繁殖する前に尿と一緒に排出されてしまいます。しかし、体調が悪かったり、冷えたり、尿を我慢しすぎたりした時に菌が増殖し、膀胱炎になるわけです。大腸菌は誰もが持っている菌で、腸内にいると病原性はありませんが、体の他の部分に入ると化膿性の炎症を起こします。
三、急性膀胱炎とは
排尿時や終わり頃に下腹部や尿道に痛みや違和感を感じます。また、排尿後もまだ尿が残っている感じがしたり(残尿感)、トイレが近くなったり(頻尿)、尿が濁ったりします。ひどい時は血が混じったり(血尿)します。このような症状があった時は、早めに泌尿器科を受診しましょう。
検査としては、まず尿検査を行い、尿の中に白血球や赤血球が正常より多く出ていないか検査します。この時点で膀胱炎と診断出来れば抗生物質を投与します。同時に尿の培養の検査を行い、どんな菌が原因か調べます。培養の検査結果が出るまでには5〜7日間を要します。最近では大腸菌でも、膀胱炎によく使われる抗生物質に抵抗力を持つもの(耐性菌)が出現することがあり、最初に投与された抗生物質で症状が良くなっても、再度診療を受けて原因菌を確認し、尿が完全に良くなるまで診療を受けた方が良いと思います。膀胱炎は水分を沢山取り、どんどん排尿することで良くなることもありますが、完全に良くなっていないと結果的に繰り返すことになってしまうので、泌尿器科を受診してみると良いでしょう。
四、急性腎盂腎炎とは
膀胱炎を放置しておいたり、細菌の感染が強かったりすると、細菌が腎盂という部分にまで侵入し、腎臓全体に炎症を起こすようになります。前述の膀胱炎のような症状と共に、寒気がしたり、発熱することがあります。また腰背部が痛くなり(左右どちらかのことが多いが両側のこともある)、特に背中の部分を軽く叩くと響くように痛かったりします。発熱は、朝方おさまり、午後から夜にかけて上がる傾向があります。抗生物質も経口薬では不十分なことも多く、点滴が必要になります。さらに、尿検査の他に血液検査が必要になることがあります。血液検査で白血球数やCRPなどの炎症反応の程度を見て、炎症が強い時は入院治療が必要になります。
五、終わりに
細菌が原因ではない膀胱炎(間質性膀胱炎)や放射線や結核菌などによる慢性膀胱炎もありますので、思い当たる方は泌尿器科を受診してみましょう。
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「前立腺肥大症」は、主に50歳以上の男性に多い病気です。前立腺は、男性の膀胱を出たところの尿道を取り囲むように存在します。前立腺肥大症はこれが大きくなり、尿道が圧迫されるために排尿障害を起こす病気です。主な症状としては、次のものが挙げられます。
一、排尿困難
大きくなった前立腺が尿道を圧迫し、尿の勢いが弱くなったり、排尿の途中で尿が途切れたり、排尿に時間がかかるなどの症状です。ときにお腹に力を入れないと尿が出せなかったり、膀胱に尿がたまっているのに全く出せない状態(尿閉)になったりします。
二、頻尿(トイレが近い)、夜間頻尿
トイレに行ってもまたすぐ行きたくなる、あるいは排尿のため何度も夜に目が覚めるといった症状です。尿が出にくい状態が続き、膀胱が過敏に働くようになってしまう場合と、残尿(排尿してもまだ膀胱の中に尿が残っている)の量が多いためすぐに行きたくなる場合があります。
三、残尿感
排尿してもまだ残っている感じがあり、すっきりしない状態です。残尿は徐々に増えていくことが多く、本人はあまり自覚しないこともしばしばです。
四、尿意切迫感、
切迫性尿失禁
我慢しがたい尿意をもよおすことです。ときにトイレに間に合わなくて少し漏れてしまうことがあります。
これらの症状のうちいずれかを認めるようなら、前立腺肥大症の疑いがあります。直腸内指診、残尿量測定、超音波による前立腺の大きさの測定、尿流測定などを行い、その程度や症状に応じて治療を行います。
治療は、α1ブロッカー(前立腺や尿道の筋肉の過剰な収縮を和らげ、尿を出しやすくします)、植物製剤・漢方薬(前立腺肥大症の諸症状を緩和します)、抗男性ホルモン薬(男性ホルモンの働きを抑え前立腺を小さくします)の内服治療や手術療法、その他があります。
また、前立腺肥大症と同年代の方に多いのが前立腺癌です。早期発見のためPSA検査(血液検査です)をしましょう。
前立腺肥大症は、各個人によって程度や状態が違います。思い当たる方は一度専門医に相談しましょう。
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トイレに行く回数が多い(1日7回以上)、夜トイレに起きる(1回以上)、突然我慢しがたい尿意を催す、たまにトイレに間に合わないで少し漏らす、といった症状はありませんか? これらの症状を認める病気を「過活動膀胱」と言います。この病気は年齢と共に増加し、女性にも男性にも見られます。これらの症状のうち、いずれか一つでも認めるようなら、過活動膀胱の疑いがあります。
過活動膀胱の原因は以下が考えられます。
一、骨盤底筋のトラブル
出産や加齢によって、膀胱、子宮、腟などを支えている骨盤底筋群と呼ばれる筋肉が弱くなった場合。
二、神経系のトラブル
脳梗塞などの後遺症で、膀胱へ行く神経が障害を受けた場合。
三、前立腺肥大症(男性のみ)
尿の排出が悪い状態が続き、膀胱の神経に障害をきたした場合。
四、原因不明
過活動膀胱の多くは原因が特定できません。
そして、治療は以下の三つです。
一、薬物治療
抗コリン剤。膀胱の過敏な収縮を抑えます。
二、膀胱訓練
トイレに行きたくなっても少し我慢する訓練です。
三、骨盤底筋体操
尿道を締める力を鍛えるための体操です。
ここで一つ注意しなければいけないことは、前立腺肥大症を認める方は、まず前立腺肥大症の治療をしてから必要に応じて過活動膀胱の治療をした方が良いということです。そうでないと尿の勢いがさらに弱くなったり、残尿(排尿した後に膀胱に尿が残る)量が増えてしまう可能性があります。
この他、トイレが近くなる病気として、膀胱炎、前立腺炎などの感染症、膀胱がん、膀胱結石、心因性などがあります。これらの病気と過活動膀胱を見分ける必要があります。心当たりのある方は、一度専門医に相談してみましょう。
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あなたは、尿に血が混じった、あるいは健康診断などで尿潜血があると言われたことはありませんか? 尿潜血とは目では見えない血が尿に混じっていることを言います。治療がいらない生理的な血尿のこともありますが、中には重大な病気が潜んでいることがあります。血尿を見ることのある病気をあげてみます。
膀胱がん
症状の特徴としては、専門的には無症候性の血尿、つまり排尿時の痛みなどの他の症状があまりない血尿のことです(ただし頻尿などの症状を伴うこともあります)。一度血尿が出た後、すぐに止まって、一見良くなったかのように見えることもあります。診断には膀胱鏡が有用です。最近の膀胱鏡は軟性鏡と言って比較的軟らかい材質でできており、検査の際、あまり痛みなく受けられます。喫煙歴は重要な危険因子です。早期であれば内視鏡により手術も可能です。いずれにしても膀胱鏡検査は重要です。
腎臓結石・尿管結石
尿路の結石では血尿や尿潜血を伴うことが多く見られます。それに加え痛みの発作を伴うことが多く見られます。痛みは腰部から、わき腹、下腹部に見られます。尿管結石が移動し膀胱に近づくと、頻尿や残尿感といった膀胱炎のような症状を認めることがあります。診断にはレントゲンや超音波検査、CTなどが有用です。小さなものは自然排石を試みますが、大きなものは処置が必要になります。放置しておくと腎臓の機能に悪影響を与えることもあります。
急性膀胱炎・急性前立腺炎
膀胱や前立腺の細菌による感染により起こった炎症です(急性前立腺炎は男性のみ)。排尿時の痛みや違和感、頻尿などに加えて血尿を認めることがあります。膀胱炎は女性に多く、大腸菌の感染が多くを占めています。膀胱炎を放置しておくと腎臓にまで炎症が及び、腎盂腎炎となり、高熱や腰痛が現れるようになります。また男性の場合の急性前立腺炎では発熱が見られます。高齢者では重症化することもあります。
その他
腎臓の腫瘍などでも血尿が見られることがありますので、超音波検査も有用です。いずれにしましても心当たりのある方は、泌尿器科にご相談ください。
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今回は、具体的な症例をご紹介します。
まず、A夫さん。65歳で、50歳を過ぎた頃より、トイレに行く回数が増え始めました。夜中に2回もトイレに行きたくなること自体も辛いのですが、トイレに行っても排尿に時間がかかり、周囲の人を待たせているのではないかと気になって仕方がないとおっしゃいます。この場合は、前立腺肥大症の疑いがあります。放置しておくと、腎臓に負担をかけることにもなりかねませんので、泌尿器科を受診した方が良いでしょう。
次のB子さんは52歳です。1年程前より、なかなか良くならない膀胱炎に悩まされていました。我慢できないような尿意を頻繁に感じ、近所の内科を受診し、抗生物質を出されたのですが、あまり良くなりません。そのうちに尿がたまってくると、膀胱に痛みのようなものを感じる様になりました。これは間質性膀胱炎の疑いがあります。この病気は、女性に多くみられ、まだ原因も、決め手となる治療法もはっきりしないのですが、多少なりとも症状を改善することができますので、泌尿器科に相談してみてください。患者さんの会もあり、そこでは色々なことに積極的に取り組んでいます。
最後に43歳のC子さんです。半年程前から会議など思いがけないタイミングで強い尿意を感じるようになりました。トイレの回数も1日に7回以上と増え、そのうち何度かは我慢できないような激しい尿意を感じるようになりました。ごくたまにですが、トイレに間に合わず、漏らしてしまうようなこともあります。この場合は、過活動膀胱の疑いがあります。我慢できないような強い尿意と頻尿が特徴で、悪化すると尿を漏らしてしまうこともあります。男性にも女性にもみられ、原因ははっきりしないことが多いようです。膀胱の活動を抑える抗コリン剤が有効です。諦めずぜひ、泌尿器科を受診してみてください。
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夜寝てからトイレに何度も起きる(夜間頻尿)ようなことはありませんか? また昼間でも頻回にトイレに行ったり(頻尿)、尿意を感じると我慢できない、行ってもまたすぐ行きたくなるというようなこと(尿意切迫感)はありませんか? 若者、年配の方、男性、女性に関係なく、様々な原因があることが多いのです。
○過活動膀胱
急に尿意をもよおし我慢できない感じがあり、でもトイレに行ってもあまり出ない、トイレに何回も行く、といった症状が続くものです。性別、年齢に関係なく起こります。抗コリン剤が有効とされています。
○前立腺肥大症
男性で50代以上であれば、まず前立腺の病気を考えなくてはなりません。前立腺は、加齢とともに肥大し尿道を圧迫します。初期の頃は、頻尿(夜間も含めて)や尿意切迫感が現れ、進行とともに排尿に勢いがなくなり、残尿が出現するようになります。放置すると腎不全になることもあります。治療法はその程度によりますが、まず内服治療が行われます。
○前立腺がん
前立腺がん特有の症状はありません。50歳以上に多く、前立腺肥大症を併せ持っている場合がほとんどです。従って前述のような症状がある場合は前立腺肥大症とともに前立腺がんも考えなくてはなりません。前立腺がん発見のためにはPSAの測定が有用です。これは前立腺がんがあると上昇するもので、血液検査をするだけで測定できます。
○神経因性膀胱
脳梗塞などによって膀胱の神経が正常に働かなくなり、排尿に異常をきたす病気です。過活動膀胱や前立腺肥大症のように、頻尿、排尿困難、尿意切迫感が見られることがあります。原因の治療とともに、排尿状態を改善するために内服治療が行われます。
○間質性膀胱炎
年齢に関係なく起こり、女性に多い病気で、何らかの原因で膀胱の粘膜が炎症を起こし、頻尿やトイレに行ってもまたすぐ行きたくなったり、トイレに行きたくなると我慢できなくなったりします。また下腹部や尿道・膣の周辺に痛みや重い感じなど違和感を感じることがしばしば起こります。一般の膀胱炎とは違い、抗生物質で治らず、症状が長い間続きます。診断のためには膀胱鏡が有用です。最近、間質性膀胱炎の患者会もでき、様々な情報提供を行ってます。
いずれにしても困ったことがあれば遠慮しないで、専門医を受診しましょう。
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